マウントアダプタ調整のおすすめです。



●バヨネットマウントのガタについて



バヨネットマウントにはアソビが必ずあります。
アソビを押さえるのはマウント裏側のスプリングです。

カメラ本体には、板バネ入っているのですが、マウントアダプタにはそうでないものも多いです。
写真のように、マウント内側にスリット切ってあります。隙間を広げることによって、テンションをかけアソビを抑えます。レンズによって緩い場合は、少しずつ精密ドライバーで広げて調整してください。
レンズによって、硬い、緩いありますので、良い所でおさめてください。

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●フランジバックの距離について


mukでは、マウント製造発注時フランジバックを短めに作るよう要請しております。
丁度ピッタリを狙うとレンズにより、寸法より出てしまうことがあるからです。長くなると無限遠が出ないと言うことになってしまいます。以前、日本でアダプタを製造するプロジェクトにおりましたが、バヨネット面にもアソビがあり、どの程度マージンをとるかが問題で、丁度は無い事を知りました。バヨネットのアダプタの場合、2倍の面のアソビが必要なので、ある程度短めにふるしか方法はありません。
アダプタを装着すると、レンズ指標より手前で無限遠にピントが合うのは、こういう理由です。
この傾向は広角になればなるほど差が広がります。
無限遠もファインダーでピントを確認すれば問題ありません。ビューカメラのようなイメージです。
そう考えると、微妙に手前より、大きくピントの山として見えた方が使いやすいともいえます。
一眼と捉えれば良いのですが、レンジファインダーのように広角レンズでピント固定で絞って運用したい場合ももちろんあります。予め撮影してデータを取ればよいのですが、後で確認したら外してたと叱られることもあります。

マウントアダプタが2ピース、3ピース構造の場合は対策することが出来ます。
そうです、昔ながらのライカのあの方法です。
マウント合わせ面に薄い紙などで、シムを作りはさみ込んで、お手持ちのレンズにピッタリまで調整を追い込めば良いのです。
幸い以前と違い、ライブビュー一眼のフォーカスアシスト機能でピントを拡大して確認出来ます。素晴らしい測定器でもあります。私は、アルミテープなどを切って使います。締め加減等でもかわりますので、拡大機能で四隅も見ながら思う存分調整してください。望遠側では気にならなくても、広角になればなるほどシビアになります。

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●内面反射について


内側をつや消し黒で塗装している物もありますが、ツルッとした黒の場合もあります。
気になる場合、アダプタ内側にパーマセルテープなど貼るとよいです。
シワなど気にせずに剥がれないように大きく貼った方が良いと思います。


アダプタは高価なカメラと違います。構造も単純な中間リングのようなものです。お気楽にいじってみてはいかがでしょうか。
創意工夫は撮影の基本でもあります。面白いですね。

また、ドライバーはちょっと!と言うお客様はmukカメラサービスにご相談ください。

よろしくお願いいたします。

muk 小菅宗信