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無限の出ないニコンF-M42アダプタですが、使いようによっては便利です。



まず、「無限が出ない」とはどういう事でしょう?

M42レンズをニコンFマウントに装着した場合、フランジバックの距離はM42本来の規格より長くなります。したがって、レンズを無限に合わせても手前までしかピントが来ないという状態になるわけです。
(フランジバックの距離とは、マウント面からフィルム面までの距離の事で、各マウントの設計によりこの距離は違います。)


M42マウントのフランジバックの距離は45.5mm、
ニコンFマウントのフランジバックの距離は46.5mm。
加えて、マウントアダプタの厚み1mm程度。

簡単に言うと、厚さ2mmのマクロチューブをかませた様な状態です。


さてさて、それではどれ位の距離までピントが来るのでしょうか。

結構アバウトですが、実際に計ってみました。

135mmのレンズで8m程度、
90mmのレンズで4m程度、
50mmのレンズで1.5m程度、
35mmのレンズで0.8m程度までピントが来ます。

長い玉で人物の上半身が撮れる位でしょうか。

広角になるほど厳しくなります。長い玉なら長いほど、無限付近までピントがきます。
この特性を利用すれば、広角でも使える2mmのマクロチューブになります。

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このページやオークションの撮影にD100とM42 Flektogon 35mmf2.8 を使用してます。
奥行き80cmほどの小さい撮影台なのでこのレンズとアダプタで丁度良い広角マクロです。いかがでしょうか。

↓作例 D100とM42 Flektogon 35mmf2.8で撮影しました。

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上に2mmのマクロチューブになると書きましたが、
逆にレンズを2mm縮めれば普通に無限の出るレンズとなります。



簡単な構造のインダスター50-2を改造してみます。




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まず、ピントリングの3本のビスを緩めてレンズから外します。
この時点でじっくり観察してみると構造が把握できます。

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↑写真に見える3本のピンが、ピントの回転を止めるストッパーです。

上からまず1本を外し鏡胴を回すとヘリコイドからレンズのユニットが外れます。
外したユニットの裏側から残りの2本のピンを外します。

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この状態でヘリコイドにユニットを戻すと、わりと余計に縮む事が分かります。


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試しにアダプタでニコンに装着すると無限が来てるのが確認できます。
ヘリコイドのピッチが1mmみたいなので、2mmなら2回転分でしょうか。

しかし無限を通り過ぎて回ってしまうし、縮んだ状態ではリングが装着できません。

ですので、外したピントリングを薄く削ります。

ピントリングは薄いアルミなので、ガラスの板の上にに紙ヤスリを置き
根気よくシャコシャコしていればそのうち削れます。
とは言え、なるべく水平を保ったまま削っていくのが理想です。

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「ピントリングを削る」→「被せてファインダーで確認」
この作業をこまめに繰り返せば失敗しません。


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いい塩梅に無限の辺りで底に着き、ストップするような高さまで削ります。
ビスの止める位置で少し調整も利きますのでそう難しくはありません。
結局、削ったのは1舒未任靴拭


ヘリコイドを戻して終わりです。


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↑左が改造後のインダスター


皆様お気付きとは思いますが、このまま近くにピントを寄せていくと
ポロっとヘリコイドからユニットが取れてしまいます。
ストッパーのピンを短くするなど更なる加工も考えられますが、とりあえずここまでにしました。

結構寄れるというオマケもついてきますし。



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muk 小菅宗信